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大野 隆寛*; 樋口 隆尚*; 風間 武彦*; 橋本 卓*; 清藤 康司*; 服部 智美*; 金森 美和*
JNC TJ1420 2000-005, 257 Pages, 2000/03
現在、海外主要国においては、高レベル放射性廃棄物の地層処分とその研究開発が進められ、そのためのパブリック・アクセプタンス(PA)活動が幅広く行われている。そこで、既に地層処分についての事業計画を有している7カ国、カナダ、スウエーデン、スイス、ドイツ、フランス、米国、フィンランドにおけるPA獲得のための活動と考え方を定常的にモニターし、その背景や議論の内容を把握することにより今後の展望を明らかにした。次いで、今年度のトピカルな動向をトピックス分析として取りまとめた。スウェーデンにおける高レベル放射性廃棄物の深地層処分場のサイト選定プロセスと地元の動向、フランスの国家評価委員会(CNE)の第5回報告書の概要と現在に至る論点の推移を、また、東部サイトに関する地下研究所の建設、運転許可政令の発給に伴う経済効果と情報提供の枠組み、来国ユッカマウンテンに関するNRCのリスク・コミュニケーション強化プランの理論的背景および核不拡散トラスト社による国際放射性廃棄物貯蔵構想、フィンランドのポシバ社の使用済燃料処分場に関する環境影響評価報告書の概要、そして、スペインの第5次放射性廃棄物統合計画に基づく高レベル廃棄物管理の基本方針を、このトピックス分析報告では、それぞれ取りまとめた。
Savage, D.*; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和
JNC TN8400 2000-003, 56 Pages, 2000/01
欧州(ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、スイスおよびイギリス)や北米(カナダおよびアメリカ)における高レベル廃棄物処分のプログラムでは、処分場のサイト選定において、社会的・経済的な観点だけでなく、地質工学的な観点も重視されている。本報告書では、これら諸外国で進められている廃棄物処分のプログラムをもとに、特に地球化学的な観点で、サイト選定における技術的要件をまとめた。その結果、サイト選定における地球化学的な観点での技術的要件は、諸外国のサイト選定プログラムにおいては、地質工学的な観点での技術的要件に付随する程度のものであった。また、サイト選定において、地球化学的な観点で技術的要件を考慮している国々では、定性的な記述に留められているものの、人工バリアの安定性や核種移行に影響を与える要因に焦点をおいていることが判った。しかしながら、地球化学的条件の長期的安定性や核種移行挙動を支配する地球化学的特性については、明確には記述されていなかった。この様な定性的評価のアプローチは、サイト候補地のスクリーニングには適しているかもしれない。一方、(安全評価の)シナリオで考慮する時間スケールを超える様な長期的な地球化学的変化を支配する最も重要なサイト特性についての理解を深めれば、サイトの適性という観点からサイト候補地をランク付けすることができるかもしれない。
根本 和泰*; 上野 雅広*; 樋口 隆尚*; 遠藤 弘美*; 大野 隆寛*; 穴沢 活朗*; 今井 佳*
PNC TJ1250 98-002, 321 Pages, 1998/02
現在、海外主要国においては、高レベル廃棄物の地層処分とその研究開発が進められ、そのためのパブリック・アクセプタンス(PA)活動が幅広く行われている。そこで、既に地層処分について事業計画を有している7カ国、カナダ、スウェーデン、スイス、ドイツ、フランス、米国、フィンランドにおけるPA獲得のための活動と考え方を定常的にモニターし、その背景や議論点を把握して今後の展望を明らかにした。このPA動向のモニターは、1991年依頼、毎年継続して月ごとに実施し、半年に1回取りまとめてる。次いで、これらのモニターの結果に基づいてトピックス分析を行った。このトピックス分析報告では、フランスについて、高レベル・長寿命放射性廃棄物の地下研究所に関する建設・運転許可手続きおよびバックエンド政策レビューの進捗状況を、スウェーデンについて、高レベル廃棄物処分に関する世論調査結果および原子力発電からの撤退に関する議論の動向を、米国について1997年放射性廃棄物法案の内容と今後の動向を、ドイツについて原子力改正法案を巡る情勢を、カナダについて高レベル地層処分の公聴会で得られた教訓について、それぞれ分析した。さらに、海外主要国での地層処分研究開発における社会的受容の側面に関する特別分析として、スウェーデン、スイスおよびカナダを対象に地層処分の安全目標・性能評価基準等の確立状況とその科学的根拠を整理・分析し、地層処分研究開発とのリンゲージを検討した。最後に、フランスとスウェーデンの事例を基に、地層処分研究・開発およびサイト選定のための社会的受容促進の体制および手法について分析を行った。
秋好 賢治
PNC TN1420 95-023, 20 Pages, 1995/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発を進めている欧米各国における、人工バリアシステムおよび最終処分場の概念等について、1995年11月までの時点に刊行された文献資料に基づき取りまとめた。調査対象は、以下の11カ国である。(1)米国(2)ドイツ(3)ベルギー(4)スイス(5)スウェーデン(6)フィンランド(7)カナダ(8)英国(9)フランス(10)スペイン(11)オランダ
服部 弘己*; 大久保 博生*
PNC TJ9222 95-002, 111 Pages, 1995/03
軽水炉から発生する使用済燃料の取扱い方については、(1)直接処分、(2)再処理-Puリサイクル利用の2つのシナリオがある。現在、日本では再処理-Puリサイクル利用路線を進めているが、世界的にPu利用に対する見直しの動きが広がっており、今後、世論や海外からの圧力が増すことが予想される。このためわが国としても両者を比較して、Puリサイクルの意義を明確にしておく必要がある。このために本調査では、海外における使用済燃料の直接処分の検討事例を分析し、その考え方や技術、経済性について分析を行った。次いで、比較のため海外の検討事例を基に、我が国の状況を考慮したケースを想定し、基本仕様を作成し、さらに費用の見積を行って、海外における直接処分の経済性について評価した。調査の結果、我が国で直接処分を行った場合、処分コストは54.9百万円/tUであり、海外の評価事例と比較すると、海外の評価の中で量も高いスウェーデン、フィンランドの評価結果よりも25%前後高いコストとなることが明らかになった。費目別では、処分容器代や緩衝材のコストなど物品費の比率が高い。また我が国の状況を比較すると、地下施設の建設および閉鎖に伴うコストが全体の半分を占めることが示された。本調査の分析は、既存の分析結果をベースに我が国の国情を加味して評価を行っていることから、技術的な詳細な検討を経たものではない事は留意すベきである。我が国の状況を踏まえたケースで、おおよそどの程度のコストになるかという目安は得られたといえる。一方、多量のプルトニウムを含む使用済燃料の核物質管理の考え方や、それの管理に必要な施設、設備についてはこの評価には入れられていない為、ガラス団体化などの処分とは異なることに留意すぺきである。
服部 弘己*; 大久保 博生*
PNC TJ9222 94-003, 120 Pages, 1994/06
軽水炉から発生する使用済燃料の取扱い方については、(1)直接処分、(2)再処理-Puリサイクル利用の2つのシナリオがある。現在、日本では再処理-Puリサイクル利用路線を進めているが、世界的にPu利用に対する見直しの動きが広がっており、今後、世論や海外からの圧力が増すことが予想される。このためわが国としても両者を比較して、Puリサイクルの意義を明確にしておく必要がある。このために本調査では、まず、海外における使用済燃料処分の考え方とその動向の調査を行い、どのような要因が各国の使用済燃料政策において重視されているかを整理した。さらに直接処分についての各国の検討結果を比較評価し、直接処分とPuリサイクルの間に有意なメリット、デメリットが存在するか否か、海外諸国の直接処分に関する検討が一般性をもって日本にも適用できるかといった点について検討を行った。調査の結果、使用済燃料処分政策に影響を与える要因としては、技術、エネルギー・資源、経済性、環境、制度、安全性などの要因があるが、現在世界で明確に直接処分を政策として取り上げている米国、スウェーデン等5ヵ国は、それぞれ各国の国情に応じて異なった要因を重視して、政策を決めていることが分析された。また、直接処分とPuリサイクルの場合の経済性、安全性等に関する比較評価では、両者の差は小さく、一方が有意といえるほどのメリット、デメリットはないといえることが明らかになった。また処分概念にしても各国の国情による違いが大きいことから、日本については日本の国情にあった処分概念を検討の上、直接処分とPuリサイクルの比較評価を行う必要があろうと考えられる。